ベジタリアン・ヴィーガンにとってのニンニクとは?
にんにくを食べないベジタリアンとは
ベジタリアンとは野菜、果物、豆類、ナッツなど植物性の食材を主体とした食事法です。野菜を食べるものという意味ではなく、「健全な、活気のある、生命にあふれた」という意味のラテン語が語源です。
ベジタリアンと一口に言っても種類があります。獣肉、魚肉、卵、乳製品、蜂蜜のうち何を食べることができるかによってどの種類に属するのかが変わってきます。
主な種類は
オリエンタル・ベジ
(五葷を除いたヴィーガン食。乳製品を含むこともあり、日本の精進料理では魚出汁を使う店もあるので注意)
ラクト・ベジタリアン(植物性と乳製品は食べる)
ラクト・オボ・ベジタリアン(植物性食品と乳製品、卵は食べる)
ペスコ・ベジタリアン(植物性食品と魚、卵、乳製品は食べる)
です。他にも多くの種類に分類されます。
ベジタリアンになる理由は様々で、アレルギーや病気のため、考え方、環境、宗教、スピリチュアルなどが挙げられます。
ベジタリアンには其々ルールがありますが、ニンニクやニラなどについては食べるものも、食べないものもいます。
食べないベジタリアンとしてはオリエンタル・ベジが挙げられます。
オリエンタルなので東洋にルーツがある菜食主義であり、中国やインドなど修行を積んだ者達は獣肉や魚肉のほか、ニンニクやニラなどのニオイの強い野菜を食べなかったことが理由と考えられます。
ベジタリアンは大まかに言えば動物の肉を食べない、ということは一致していますが様々な形態や理由がありひとまとめに定義づけることは極めて難しいものです。
知ってる?禁葷食と五葷(五辛)について
金葷食は仏教の思想に基づく菜食の一種のことを言います。
殺生を禁止する目的から動物性の食品を禁止された他、臭いの強い野菜類を食べることも避けられました。
臭いの強い食材は「煩悩を刺激する」という理由によって禁じられているようです。これを禁葷食と言います。
「葷」と言う文字は1.主にネギ類に属する、ニンニクやニラなどの臭いの強い野菜ショウガなどのように辛味のある野菜などのことを指します。
つまり、野菜と言えども禁葷食では臭いが強い食材は使えないということです。
ベジタリアンと一言でいっても奥が深く、難しいですよね。
五葷とは仏教における禁葷食含まれる臭気の強い5種類の野菜のことです。五辛とも呼ばれています。
5種類といっても仏教と道教の違いや時代や地域によっても扱いが若干異なりますが、代表的なのはネギ、らっきょう、ニンニク、たまねぎ、ニラといったネギ属に分類される野菜です。
五葷は肉や魚を食べないベジタリアンにとっては強すぎて体を壊す可能性があるので必要無いのです。
ニラは肝臓を痛め、ニンニクは心臓を痛め、らっきょうは膵臓を痛め、たまねぎは肺を痛め、ネギは腎臓を痛めると言われています。
五葷は五徳の発揚を妨げてしまい、気と心を不安定にしてしまいます。意識が広がり、周波数が上昇して、より健康で豊かな心を育む食事をしているのに、妨げてしまうとせっかくベジタリアンな生活をしているのに勿体ないですよね。
なので五葷は避けられているのです。
精進料理で「にんにく」を使ってはいけないと言われている?
一般的に精進料理とは肉や魚を使わずに、野菜や果物や海藻、豆類などを用いられて作られた料理のことを指します。
精進料理では使ってはいけない食材が大きく分けて2つあると言われています。
1つは五葷で、2つめは肉、魚介類、卵などの動物性の食材です。
精進とは「物事に精魂を込めて一心に進むこと」という意味があります。
また、仏教的には「仏さまの教えを一生懸命守ること」という意味を持っています。なので、ただの菜食主義とは異なり、仏教の教え、特に「殺生」や「いのち」について改めて真剣に考え直すための料理と言われています。
精進料理が肉や魚を使わない理由は、自分が生きていくために必要最低限の栄養だけを取るためであり、肉や魚は栄養満点でたくさんのエネルギーを生み、必要以上に精力がつきすぎるからです。
同様の理由で、野菜の中でも精力のつきすぎるニンニクやニラは精進料理に使ってはいけないとされているのです。
五葷は精のつく野菜でもあるので、性欲を刺激するものは仏道修行に必要ないため取りません。
修行に専念するための食事は素朴でシンプルな健康食なのです。
食材を活かし、ムダにせず、食材の持ち味を最大限に生かすことが大切です。
その上でも五葷は味が強いので使ってしまうと他の食材が生きてこないため避けられます。
精進料理には厳しい作法は無く、私達が生かされていることを思い出し、感謝を込めて食べれば良いとされていますので、健康ブームである今また注目されています。