にんにくと胃もたれについて
にんにくと胃もたれ
にんにくで胃に異常が起こる原因
にんにくにはさまざまな健康に良い効果が期待できます。
例えば、疲労回復、免疫力の向上、冷え性改善、動脈硬化予防などが挙げられます。
近年では、大腸がんや胃がんなどに対する抗がん作用もあることがわかってきています。
当然、料理としてもイタリアや中国など、世界各国で使われている大変人気の野菜です。
このようにたくさんの魅力を持っているにんにくですが、誤った食べ方をしたり食べる人の体質によっては、胃に異常が起こる場合があります。
主な原因は、にんにくに含まれる「アリシン」をはじめとした成分が持つ、強い殺菌作用にあります。
通常アリシンなどの成分は、胃の中の悪玉菌(ピロリ菌など)のみをねらって攻撃します。
しかし、過剰に量を食べたり胃が弱っている状態で食べたりすると、悪玉菌だけでなく善玉菌も攻撃してしまうことになります。
その結果、胃がもたれる、胃が痛む、胃の消化作用が弱る、と言った異常が起こることになるのです。
こうした異常は胃だけでなく腸や血液、皮膚などにも現れることがあるため、人によっては食べ過ぎには十分注意する必要があります。
例えばビフィズス菌などの腸内の善玉菌が必要異常に殺菌されてしまうと下痢や腹痛が起こりやすくなります。
またアリシンやビタミンB1には血液をサラサラにする効果がありますが、食べ過ぎることで血液中のヘモグロビンが著しく減少し、貧血が起こる場合もあります。
正しく食べればリスクはない
胃や腸にリスクが起こりやすいのは、特に生のにんにくをたくさん食べた場合です。
できるだけ異常のリスクを抑えるには、加熱することがポイントです。
加熱することでアリシンなどの強い殺菌作用を持つ成分の効果が少し弱まります。
ここまでにんにくの副作用を説明してきましたが、正しく食べれば決して体に悪い食べ物ではありません。
むしろ、冒頭で挙げたような健康効果を得られるメリットがあるため、料理の材料として正しい量を積極的に取り入れていきましょう。