にんにくと50℃洗い

にんにくと50℃洗い

そもそも「50℃洗い」とはなんなのか?

 

50℃洗いとはスチーミング調理技術研究会の平山一政代表が考案し、テレビで紹介されて大きな反響を呼んで食材の細胞酵素を活性化させる調理方法の事です。

 

具体的には、野菜や肉などの食材を50℃の湯で洗う事で、しんなりとした野菜がシャキッとみずみずしさを取り戻し、魚や肉ではその生臭さが除去され、色も綺麗になり、汚れも落とせると言うものになります。

 

野菜を50℃のお湯で洗う事で、熱ショックを受けた野菜表面の気孔が開き、そこから細胞に水分が吸収される事でみずみずしさが取り戻すことができるのです。

 

この方法は野菜以外に、果物や肉や魚や切り花にも適用でき、お湯で洗ったり、漬け置く事で食材が鮮度を取り戻します。

 

50℃洗いを野菜に施すとシャキッとするだけでなく、野菜のアクを除去する効果もあり、アクは野菜のえぐみや苦味や渋みの元であるシュウ酸やタンニン、アルカロイドなど体に害を及ぼす可能性がある物質で、このアクも除去できるのです。

 

さらに野菜に付着した小さな虫を死滅させて浮き上がらせたり、雑菌の繁殖を抑えたり、農薬を洗い落とすのにも、冷水で洗うよりも効果が得られるメリットもあります。

 

ただ、この50℃洗いは、その方法と洗いや浸漬する時間を適切に行わなければ、効果が十分に得られず、失敗する事も多いので注意が必要です。

 

最適時間としては、葉物野菜では10~30秒、茎野菜では2~3分、実の野菜では2~5分、根野菜では5~6分、キノコ類では2~3分、香味野菜は10秒~5分程度が最適と言われています。

 

また50℃洗いを終えた後は、水分を綺麗に拭き取るのもポイントです。水分が残り、それが40℃程度に冷えた時はかえって雑菌が繁殖しやすくなるからです。

 

 

にんにくの50℃洗いの方法とその効果

 

にんにくは、先に記載した香味野菜に当たります。

 

香味野菜の浸漬時間は、10秒から5分程度と幅が非常に広くなっていますが、ネギやシソやミツバなどの熱が通りやすいもは10~20秒で、生姜やにんにくは4~5分が適切と考えると良いでしょう。

 

それでは、にんにくの50℃洗いの具体的な方法を説明します。市販されている乾燥にんにくの場合には、薄皮の付いたまま丸ごと50℃のお湯に入れ、そこで薄皮を洗うと薄皮は簡単にはがれ、中のにんにく片をそのまま4~5分程度50℃のお湯に浸しておくとOKです。

 

一般的なお風呂の温度が42℃程度であり、50℃のお湯は手を漬けると少し熱過ぎ、丸ごと50℃のお湯に浸漬して薄皮を剥く作業が大変な時には、ゴム手袋を使って手早く行い、もたついている間に温度が下がらないようにするのがポイントです。

 

また乾燥にんにくを冷蔵庫等で保管していた場合には、にんにくの温度を常温に戻した後で、この作業をする事で、お湯の温度を低下させない事もポイントと言えます。

 

にんにくを50℃洗いすると、有効成分は損なわれる事無く、辛味やにおいが和らぐ効果が得られます。にんにく片は、シャキッとした食感となるはずです。

 

にんにくは、そのまま食べる事はすくなく、オイルで熱したり、焼いたりしてほっこりとした食感を楽しみながら食べたり、すりおろして薬味として使われるため、この50℃洗いでシャキッと感が増した事は感じにくいかも知れませんが、つんとした刺激や臭いが和らいでいる事は感じられ、より美味しく頂けるようになるでしょう!


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